値段を聞くビジネスメールは、結論(何の価格を知りたいか)を最初に示し、敬語と配慮ある表現で簡潔に伝えることが、失礼なくスムーズなやり取りにつながります。
本記事では、すぐに使える例文10選とともに、基本マナー・件名から本文の構成・価格交渉・英語表現までを網羅的に解説します。
基本マナーと敬語|失礼にならない値段の聞き方の基本ルール
結論:相手の立場と状況を尊重し、断定を避けた敬語表現を用いることが基本です。
値段や費用の話題は、ビジネスにおいて特にデリケートで誤解を生みやすいポイントです。そのため、単に金額を聞くだけでなく、相手の業務状況・立場・関係性を踏まえた表現を選ぶことが重要になります。特に初取引や目上の相手に対しては、断定的・直接的な言い回しを避け、柔らかいクッション言葉を添えることで、円滑なコミュニケーションにつながります。
敬語で「いくらになりますか」を聞く表現と使い分け
- 「おいくらになりますでしょうか」:最も汎用的で丁寧。対外的なビジネスメール全般に使用可能
- 「金額をご教示いただけますでしょうか」:文書向き・フォーマル。社外文書や正式な問い合わせに適する
- 「費用感をお知らせいただけますと幸いです」:概算を知りたい場合に有効。検討段階での相談に向いている
- 「概算で結構ですので、ご共有いただけますでしょうか」:相手の負担を減らす配慮表現として効果的
配慮すべきポイント:相手の立場・予算・タイミングへの気遣い
- 急ぎかどうかを明記し、相手の業務を妨げないよう配慮する
- 予算がある場合は先に共有することで、無駄なやり取りを減らし調整しやすくする
- 初回取引では値引きの話題を避け、まずは条件確認に徹する
- 繁忙期や決算期など、相手のタイミングを想像した表現を心がける
よくあるNG例と代替表現(失礼・曖昧にならない言い回し)
- NG:「いくらですか?」→ OK:「おいくらになりますでしょうか」
- NG:「安くできますか?」→ OK:「ご調整の余地があるかご相談できますでしょうか」
- NG:「至急教えてください」→ OK:「可能でしたら◯日までにご教示いただけますと幸いです」
件名・冒頭・本文の書き方|金額を簡潔に聞く構成
結論:件名で要件を明示し、本文で必要情報を漏れなく伝えることが重要です。
値段や費用を尋ねるメールでは、相手が一読しただけで「何について・何を求められているのか」を理解できる構成が不可欠です。特に多忙なビジネスシーンでは、件名と冒頭文だけで要件を把握できるかどうかが、返信スピードや対応の丁寧さに直結します。結論を先に述べ、その後に詳細条件を補足することで、相手に余計な負担をかけず、スムーズなやり取りが可能になります。
件名テンプレ:分かりやすく相手が開きたくなる書き方(例あり)
- 【価格のご確認】◯◯サービスについて:価格確認が主目的の場合に最適
- 【お見積りのお願い】◯◯の費用につきまして:正式な見積依頼であることを明示
- 【金額のご相談】◯◯導入費用の件:価格調整や相談を含む場合に有効
件名には「価格」「見積」「費用」などのキーワードを必ず含めることで、内容が一目で伝わり、後回しにされにくくなります。
冒頭文の定型と「値段を教えてください」の自然な導入
- 「お世話になっております。株式会社◯◯の△△でございます。」
- 「早速ですが、下記サービスの価格についてお伺いしたく存じます。」
- 「現在導入を検討しており、費用感についてご相談させていただきたく存じます。」
冒頭ではいきなり金額に触れず、検討背景を一言添えることで、唐突な印象を避けることができます。
本文で明記すべき情報
- 製品・サービス名(正式名称を記載)
- 数量・仕様(プラン名・オプション有無など)
- 希望期限(返信期限・納期の希望日)
- 内訳の有無(必要な場合)
- 検討段階か確定案件か(概算でよいか正式見積が必要か)
これらを明確にすることで、相手からの確認質問を減らし、やり取りを最短化できます。
締めとお礼(返信を促す表現)
- 「お手数をおかけいたしますが、ご確認のほどよろしくお願いいたします。」
- 「ご不明点等ございましたらお知らせください。」
- 「恐れ入りますが、◯日までにご返信いただけますと幸いです。」
締めくくりでは、感謝+依頼+期限(必要に応じて)をセットで記載すると、丁寧さと実務性の両立が可能です。
値段を聞くビジネスメール例文10選(失礼なし)
例文1:製品価格の問い合わせ
「◯◯製品1台あたりの価格は、おいくらになりますでしょうか。」
→ シンプルかつ汎用性の高い表現で、初回の価格確認やカタログ請求後のフォローに適しています。数量が未確定な場合は「1台あたり」と明記すると誤解を防げます。
例文2:サービスの見積り依頼(フリーランス向け)
「◯◯業務をご依頼した場合の費用感をご教示いただけますでしょうか。」
→ 正式見積の前段階として、概算を知りたいときに便利な表現です。「費用感」という言葉を使うことで、相手の心理的負担を軽減できます。
例文3:追加作業の費用確認
「追加で発生する作業の費用と納期についてご教示ください。」
→ 既存契約がある前提で、トラブル防止のために金額と納期を同時に確認したい場合に有効です。後からの認識違いを防げます。
例文4:見積書送付依頼と金額確認
「正式なお見積書をご送付いただくことは可能でしょうか。」
→ 社内決裁や上司確認が必要な場合に必須の表現です。「正式」と入れることで、書面での回答を依頼していることが明確になります。
例文5:予算提示に対する価格確認
「弊社予算◯◯円内でのご対応が可能かご相談させてください。」
→ 価格交渉の入口として非常に使いやすい表現です。断定せず「ご相談」とすることで、柔らかい印象を保てます。
例文6:値引きを希望するときの丁寧な聞き方
「数量増加を前提に、価格のご調整が可能かご相談できますでしょうか。」
→ 値引きを求める際は、相手側のメリット(数量・継続)を同時に提示することが重要です。交渉時の基本形といえます。
例文7:納期と価格を同時に確認
「◯月◯日納品の場合の金額をお知らせください。」
→ 納期条件によって価格が変動するケースで有効です。条件付きで金額を確認できるため、実務的なやり取りがスムーズになります。
例文8:社内・上司を介した確認依頼
「社内確認のため、概算金額をご共有いただけますと幸いです。」
→ 社内稟議・上司承認が前提の場合に適した表現です。「概算」とすることで、相手の作業負荷を抑えられます。
例文9:英語で値段を聞く短いフレーズ
“Could you tell me the price for this service?”
→ 海外取引やカジュアルなビジネスシーンで使える、最も基本的で分かりやすい表現です。
例文10:フォーマルな英語表現
“Could you please provide a quotation including a cost breakdown?”
→ 正式見積や契約前のやり取りに適した表現です。including a cost breakdown を加えることで、内訳提示を依頼できます。
見積依頼と見積書送付の違いと適切な書き方
結論:見積依頼は条件提示、見積書は正式書類としての確認が目的です。
見積依頼と見積書は似ているようで役割が異なり、使い分けを誤ると認識違いやトラブルの原因になります。見積依頼は、取引前に条件を整理し相手に正確な金額算出をしてもらうための情報提供フェーズです。一方で見積書は、金額・条件・有効期限などが明記された正式な書面であり、社内決裁や契約判断の根拠として扱われます。
見積依頼で必ず明記する項目
- 数量・仕様(型番、プラン名、オプション有無など具体的に)
- 希望期限(回答期限・納期希望日を明確に)
- 連絡先(担当者名・メール・電話番号)
- 利用目的・検討背景(差し支えない範囲で記載すると精度が上がる)
これらを事前に伝えることで、見積の精度が向上し、再見積や確認の手間を減らすことができます。
見積書を受け取ったら確認すべき点
- 金額(税込・税抜の別、割引有無)
- 内訳(本体価格、作業費、オプション費用など)
- 有効期限(期限切れによる条件変更に注意)
- 支払い条件(支払方法・支払期限)
見積書はそのまま契約条件になるケースも多いため、不明点は必ず事前に確認することが重要です。
見積もりと請求の違い
- 見積:事前確認・条件整理のための参考資料
- 請求:取引後に発生する正式な支払い依頼書
両者を混同せず、見積→発注→納品→請求という基本的な流れを理解しておくことで、ビジネス上の信頼性も高まります。
価格交渉と値引きを聞く時の注意点
結論:条件とメリットを提示し、無理のない交渉を行うことが信頼維持の鍵です。
交渉の出し方
- 数量・継続取引などの条件を提示
断られたときの対応
- 仕様変更・段階導入など代替案を検討
失礼にならない値引き依頼フレーズ
- 「ご相談ベースで恐れ入りますが…」
信頼関係を損なわないタイミング
- 正式見積前・更新時が適切
英語で値段を聞くフレーズとメール例文
結論:短く明確、かつ丁寧な依頼文が国際ビジネスでは好まれます。
基本フレーズ
- Could you tell me the price?
丁寧な依頼表現
- Could you please send us a quotation?
英語メール構成
- Subject:Request for Quotation
フォローアップ
- Thank you for your prompt response.
社内・上司・クライアントへの確認・共有方法
結論:簡潔な要点共有と、判断に必要な金額・条件の明示が重要です。
- 要点(価格・期限・条件)を箇条書きで共有
- 確認期限を明記して意思決定を促す

