結論:『気勢を上げる』とは士気や意欲を高め、集団の勢いを作る表現
『気勢を上げる』は、個人や集団が気持ちを奮い立たせ、行動に向かう勢いを高めるときに使う言葉です。スポーツ、職場、政治など、人が集まり目的に向かって動く場面で頻繁に用いられます。本記事では、意味・使い方・類語・英語表現・誤用までを結論から分かりやすく解説します。
「気勢を上げる」とは?意味・読み方(きせい)と基本解説
「気勢を上げる」の定義と語源
気勢(きせい)とは、心の勢い・気力の高まりを意味します。「上げる」を伴うことで、その勢いを意図的に、または自然な流れでさらに強めるニュアンスになります。単に元気になるというよりも、行動や発言につながるエネルギーが高まる状態を指すのが特徴です。
語源的には、内面にある感情や意欲が外側へ向かって盛り上がり、周囲にも伝わっていく様子を表しています。そのため「気勢を上げる」は、個人の感情表現にとどまらず、集団全体の空気を変える力を持つ言葉として使われてきました。
「気勢」とは何か:類義語との違い
「気勢」は似た言葉が多く、違いを理解すると使い分けがしやすくなります。
- 士気:組織や集団全体のやる気・モチベーション。やや客観的でビジネス向き
- 闘志:困難や相手に立ち向かう強い意志。スポーツや対立構造の場面で多用
- 意気:前向きな気分や気持ちの高ぶり。個人にも集団にも使える
👉 気勢は「その場の勢い」や「空気感」まで含む点が特徴で、声・態度・行動などによって周囲に伝播しやすい言葉です。
読み方:きせい(気勢)の注意点と表記
読み方は「きせい」です。漢字が同じ読みになる
- 規制(ルールで縛ること)
- 既成(すでに出来上がっていること)
と混同されやすいため、文脈から『勢い・気力』の意味で使われているかを意識することが重要です。特に文章では、「上げる」「そぐ」などの動詞とセットで使われる点を覚えておくと判断しやすくなります。
日常・ビジネスでの使い方:例文で分かる場面別の使い分け
スポーツやチームで気勢を上げる例文
- 試合前の円陣で、全員が気勢を上げた。短い掛け声や拍手であっても、選手同士の気持ちが一体となり、試合に向かう集中力や緊張感が一気に高まる。
- 応援団の声援が、チームの気勢を上げた。スタンドからの大きな声は、選手の心理に直接働きかけ、劣勢の場面でも踏ん張る力になる。
- 連敗が続いていたが、監督の激励によってチーム全体の気勢が上がった。流れを変えるきっかけとして使われることも多い。
職場・会議で使う例文と言い換え表現
- 新プロジェクト開始に向け、チームの気勢を上げる必要がある。特に立ち上げ期では、方向性を共有し、前向きな空気を作る意味合いが強い。
- 上司の一言が、部下の士気を高めた(言い換え)。この文脈では「部下の気勢を上げた」と言い換えても自然です。
- 成果発表や成功事例の共有は、職場全体の気勢を上げる施策としてよく用いられます。
政治や議会の場面での例文
- 野党は厳しい追及で気勢を上げた。強い言葉を用いることで、支持者に戦う姿勢を印象づけます。
- 代表質問で強い姿勢を示し、支持者の気勢を上げる狙いがある。
- 選挙前の演説は、党内や支援者の気勢を上げる重要な場面といえます。
例文から学ぶ使い方のポイント
『気勢を上げる』は、複数人・集団+前向きな行動や目的がセットになる場面で使うのが基本です。単なる感情表現ではなく、次の行動につながる勢いや空気感を強調したいときに用いると、より適切で分かりやすい表現になります。
「気勢を張る」との違い/同義語・類語辞典的整理
気勢を上げる vs 気勢を張る:ニュアンス比較
- 気勢を上げる:自分や集団の中にある前向きな勢いを高め、行動につなげる表現。周囲にも良い影響を与えやすく、応援・激励・団結といった文脈で使われることが多い。
- 気勢を張る:外向きに強さを示そうとする表現で、場合によっては実力以上に強がる、虚勢を張るといった否定的ニュアンスを含むことがある。対立や緊張感のある場面で使われやすい。
このように、同じ「気勢」でも目的や受け取られ方が大きく異なる点が重要です。前向きな団結を表したい場合は「上げる」、対抗意識や強気な姿勢を示す場合は「張る」が選ばれる傾向にあります。
同義語・類語一覧(言い換え候補と微妙な差)
- 士気を高める:組織全体のモチベーションを底上げする表現。ビジネスや公的文書で使いやすい。
- 意気込む:個人の気持ちの高まりを表す語。主観的で、話し言葉にもなじむ。
- 鼓舞する:他者に働きかけ、やる気や勇気を引き出す表現。リーダーや指導者の行為として使われやすい。
それぞれは似ていても、主体(自分か他人か)や視点(内面か外部からか)に違いがあります。
辞典・シソーラス風に整理する類語の選び方
類語を選ぶ際は、誰が・誰に対して・どんな場面かを意識することが重要です。
- 集団全体の雰囲気を高めたい → 気勢を上げる/士気を高める
- 個人の決意を強調したい → 意気込む
- 他者を励まし行動を促したい → 鼓舞する
このように整理すると、文脈に合わない表現を選んでしまう誤用を防ぎやすくなります。
英語でどう表現する?定番訳と英語例文
代表的な英訳
- raise the morale
- boost morale
英語例文と自然な意訳
- The coach tried to raise the morale of the team.
(監督はチームの気勢を上げようとした)
直訳と意訳の違い
英語では「勢い」よりも「士気」に寄せた表現が自然です。
誤用に注意:『気勢をそがれる』と『奇声を上げる』の区別
「気勢をそがれる」の意味
勢いややる気を失うことを指し、『気勢を上げる』の反対表現です。
『奇声を上げる』とは別の表現である理由
- 気勢:心の勢い
- 奇声:奇妙な叫び声
👉 意味も用法も全く異なります。
よくある誤用例
× 奇声を上げる(士気を高める意味で使用)
〇 気勢を上げる
政治・国会での用例
国会で『気勢を上げる』が使われる典型例
- 予算審議を前に、与党が気勢を上げる集会を開いた。
代表質問や予算審議での表現パターン
- 厳しい追及で支持層の気勢を上げる
メディア引用例と語感の変化
新聞ではやや硬く、評論調の語感になります。
読み方・同義語・英語などよくある質問(FAQ)
Q:読み方は?
A:きせいです。
Q:言い換え表現は?
A:士気を高める/鼓舞するなどがおすすめです。
Q:英語訳は?
A:raise the morale が定番です。
Q:奇声との違いは?
A:意味が全く異なります。
まとめ:今日から使える例文5選とチェックリスト
今すぐ使える短い例文5選
- 朝礼で全員の気勢を上げた。
- 応援が選手の気勢を上げる。
- 厳しい発言で支持者の気勢を上げる。
- 成功事例がチームの気勢を上げた。
- 開幕前に気勢を上げる必要がある。
正しく使うための3つのチェックポイント
- 集団か?
- 前向きな場面か?
- 勢い・空気感を表したいか?
参考:類語辞典・辞典でさらに調べる方法
国語辞典・シソーラスを併用すると理解が深まります。

